自己破産など借金問題に関する相談を受けた際、相談者とのお話の中で最近よく耳にするようになったのが、銀行のカードローンによる借り入れです。少し前までは、自己破産を検討されている方から相談を聞くと消費者金融業者やクレジットカード会社の名前がよく上がっていました。
消費者金融業者やクレジットカード会社からの借り入れが多かったのは、消費者金融業者やクレジットカード会社の利率は高かったのですが、銀行などの金融機関よりも審査が緩やかなところが多く、銀行で借り入れできない場合でも借り入れが簡単にできたからだと言われています。そのため、借り入れをし過ぎてしまし、自己破産をする方が数多くいらっしゃいました。
それが、先ほどお話したように、最近では消費者金融業者などの貸金業者の借り入れよりも、銀行のカードローンの利用をよく聞くようになりました。
このように銀行のカードローンが増えてきている理由はなんでしょうか。
それは総量規制にあるようです。
総量規制とは、貸金業者からの借り入れが年収の3分の1を超えることはできないというものです。収入の3分の1という限度を設定することで、借入しすぎて、自己破産ということにならないようにしたようです。
この総量規制の結果、貸金業者に該当する消費者金融業者などからの借り入れは、以前と比べ減少しているようです。
これに対し、銀行などの金融機関は貸金業者には該当しません。そのため銀行などの金融機関は総量規制の対象外になります。
消費者金融業者やクレジットカード会社からの借り入れができなくても、銀行のカードローンの借り入れは審査さえとおれば可能ということになります。
このような事情から、最近では総量規制のために消費者金融業者などからの借り入れができなくなった方が、銀行のカードローンを利用するようになってきているようです。
もちろん、銀行のカードローンを利用することがいけないわけではありません。ですが、よく考えないままに借り入れをしてしまうと、借金が増えてしまうばかりです。
最終的に支払うことができなくなってしまえば自己破産まで考えなければなりません。銀行のカードローンであっても借金は借金です。
自己破産しなければいけないような状況になってしまわないためにも注意して借り入れを行うようにしてください。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です