佐賀県伊万里市在住 20代 女性
借金約260万円 借入先5社
彼女の借金は出会い系で知り合った男性が原因でした。それまで、彼女は借金などしたことはありませんでした。しかし、男性と仲良くなっていくうちに男性から消費者金融業者のカードを作ってほしいと頼まれるようになりました。最初はもちろん断っていました。
しかし、男性から絶対に迷惑かけないからと何度も頼まれ、断れず、消費者金融業者の一社でカードを作り、男性に渡しました。その後も、一社のカードだけでは足りないと何度も頼まれ、その度に消費者金融業者からカードを作り、男性に渡すようになってしまいました。
当然、男性が支払ってくれるものと思っていましたが、男性は全く支払いをしてくれておらず、消費者金融業者から督促の電話や手紙が届くようになりました。借金自体も大きな金額になっており、払える状況ではありませんでした。
そこで、両親に借金のことについて打ち明けたところ、弁護士に相談しようということになり当事務所に相談にいらっしゃいました。
消費者金融業者に対して支払いを長い間続けていれば借金を大幅に減額させたり、過払金が戻ってきたりする可能性があります。彼女の場合もそのような状況であれば、自己破産をしなくてすむかもしれません。
しかし、彼女の場合は、数回払っただけで、ほとんど支払いが行われていなかったため、支払いを行うか、自己破産を選択するしかない状況でした。
ですが、彼女の収入からするととても支払える状況ではありません。
そこで、彼女自身も支払えない状況であることを認識していたので、自己破産による今後の影響などをお話して、自己破産ですすめていくことになりました。
今回はカードを相手に渡しているので、名義貸しにあたり、管財事件になる可能性がありました。ですが、あくまで彼女自身も被害者に過ぎないことを裁判所に伝えたところ、管財事件にはならず同時廃止事件として扱ってもらえることができました。
自己破産を行おうと考えている場合で、借金の原因の中に名義貸しがある場合、管財事件になってしまうことがあります。
そして、自分がした借金ではなく、名義貸しによって借金を背負うことになってしまい、自己破産をする他なくなってしまうのは悔しいことです。
名義貸しは絶対にしないようにして下さい。
名義貸しを頼まれたような場合は、自分で支払うことになるかもしれない、支払えない時は自己破産をしなければならなくなるかもしれない、ということを思い出して断るようにして下さいね。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です