佐世保市在住
80代 男性
借 金 約400万
突然、親戚から400万円の借金を返してほしい、と彼は言われました。
彼には全く身に覚えがなく、何の借金かもわかりませんでした。
しかし、よくよく親戚と話をしてみると、彼の妻が彼の名前で借入をしていたようでした。
彼は、妻に頼まれて名前を契約書に記載したかどうか覚えておらず、彼の妻が本当に借りていたのであれば支払わなければならないのではないか、と悩みました。
彼がそのことを子供に打ち明けると、まずは弁護士に相談してみたらどうか、とアドバイスを受けました。そこで、Googleで検索して、当事務所を見つけ相談にお越しになりました。
彼から親戚との話を確認してみると、親戚は「一度も返済してもらっていない」「もう20年以上前の話だ」と話をしていたとのことでした。そうであれば、本当に彼が契約書に名前を記載したかどうかは別にしても、既に時効の可能性があります。
約20年前の個人間の借金の時効は10年だからです(民法改正の施行日(令和2年(2020年)4月1日)より前の借金であるため)。
そこで、時効の可能性が高いことを伝え、時効の援用を相手方に行うということで依頼を受けました。
相手方に時効を援用することを記載した内容証明郵便を送付しました。
時効が成立する場合でなければ、なんらかの反論が来るかと思われましたが、何の反論もありませんでした。その後、半年以上待っても何らの反論もなく、依頼者にも何の連絡も来ていない、とのことだったので、時効によって借金を消滅させることができたとして、事件を終了させることができました。
貸金業者からの借金だけでなく、個人間の借金であっても時効になる場合があります。民法が令和2年に改正されましたが、それ以前の借金の時効は10年です。
長期間支払いをしていない借金があり、督促に困っているような方は、一度時効の可能性がないか、確認してみてはいかがでしょうか。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です