佐賀県武雄市在住 20代 女性
借金約360万円 借入先10社
彼女はアルバイトでなんとか生活していました。ですが、体調を崩したことで、仕事を辞めてしまい、生活費のために消費者金融で借り入れをしてしまいました。
その後、別の仕事をはじめ、なんとか借金の返済を行っていくことができていましたが、再び体調をくずしてしまい、生活できなくなってしまったため母親に生活費をみてもらっていました。
彼女は体調がよくなってから、再び働けるようになったため借金の返済を行おうと思いましたが、母親がヤミ金に手を出していたことを知りました。
そこで、ヤミ金への返済のために、新たに借り入れをしてまとめてヤミ金に返済をしました。ですが、その後は借金額が増えすぎてしまったため、借金を返済するために、新たに借り入れをせざるをえなくなり、自転車操業の状態となってしまいました。
彼女は、働いても借金の利息に消えていくだけで、このままではいつまでたっても返済が終わらない、新たに生活を立て直したいと、借金の相談に事務所に来られました。
彼女の話を聞くと、収入のほとんどが借金の支払いにあてなければいけないような状況で、とても借金の返済をしながら生活していける状況ではありませんでした。そこで、彼女に自己破産をした方がよいと話をしました。
しかし、自己破産のイメージがよくないのか、自己破産はしたくないとの気持ちが強く、自己破産を避けているようでした。そうなると、任意整理か個人再生という方法をとることになります。
ただ、任意整理では、劇的に支払金額を減らすことができるわけではないうえ、長期間にわたり借金の返済をしなければならなくなるため、若い彼女の今後を考えるととてもおすすめできる状況ではありませんでした。
また、個人再生の場合は、継続して仕事を続けていることが重要となりますが、彼女はアルバイトで不安定であるうえ、今後体調を崩してしまうことも考えられたため、個人再生もおすすめできる状況ではありませんでした。
そこで、自己破産についてもう一度検討していただき、彼女の今後のためには自己破産をして、新たにやり直した方がいいという話をさせてもらい、なんとか自己破産ですすめることに了承していただきました。
自己破産の手続き自体は、彼女の借金の原因が主に生活費のためであり、特に大きな財産もなかったため同時廃止手続きで終了させることができました。
自己破産の話をすると、よいイメージをもたれていない方が多く、「自己破産は・・・ちょっと・・・」と自己破産を避けられる方がいらっしゃいます。
しかし、現実的にみて、任意整理や個人再生ではどうにもならない状況であれば、自己破産の手続きでなんとか人生をやり直すしかありません。
自己破産は法律上認められているものですので、やむを得ない状況の場合には人生をやり直す手段の一つとして検討することをおすすめします。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です