佐賀県武雄市在住
30代 女性
借金約620万円
借入8社
彼女の進められると断りきれない性格が借金を作る原因となってしまいました。
最初は着物でした。友人から着物を勧められて断ることができず購入することになってしまいました。そうはいっても着物を現金で買うことができる余裕はありませんでした。そこでカードローンを利用して買うことにしました。
その後、また別の友人からもバックを買わないかと勧められて、それも断ることができずに購入してしまいました。このバックも高いもので、カードローンで買うことになりました。
その後も、彼女が断りきれない性格だということが知られてしまったからか、様々なものを勧められては買わされてしまうということが続き、カードローンによる借金が増えて行ってしまいました。
カードローンの支払いが困難になり、彼女は新たに借金をしなければいけなくなってしまいました。雪だるま式に借金が増えていき、気付いたときには600万円以上の借金を背負ってしまっていました。彼女は借金を返済することに疲労困憊して弁護士に借金の相談をしようと当事務所にお越しになりました。
彼女からの聴き取りによると、彼女の給料からとても支払うことができる金額ではありません。また旦那さんの収入を考慮しても支払いを優先させてしまうと、生活が成り立たなくなってしまうという状況でした。
また、返済に追われていたため、せっかく購入したものも既に返却、売却しており、彼女に財産と呼べるものもありませんでした。
そこで、今後の夫婦の生活を考えると自己破産をした方がよいだろうとの判断に至ったため、自己破産のメリット、デメリットを説明し、彼女には納得していただけたので、自己破産での依頼を受けました。
今回の借金の問題はクレジットによる買い物によるものがきっかけとなっていました。また購入したものも10万円ほどするものもあり、浪費と捉えられかねない部分もありました。浪費と捉えられてしまうと管財事件として処理されてしまう可能性があるので、この点に注意をして申立てを行うこととしました。
自己破産の申立てを行ったところ、浪費と捉えられ管財事件になるかなと心配していましたが、今回は管財事件にはなりませんでした。
彼女が友人とはいえ騙されたような形で買い物をしてしまっていたという事情と返却できるものは返却済みであることを裁判所に説明していたので、そのことを考慮していただけたのかもしれません。その後、免責まで認められました。
クレジットの買い物はその場で現金を支払わなくてよいため、気軽に利用してしまいがちです。そして、後日分割で支払っていく場合が多いため、実際には借金であるという現実感がなく、クレジットでの買い物を繰り返してしまう方がいらっしゃいます。
そして、いつの間にか月々の支払いが追い付かなくなってしまい、自己破産をしなければならなくなってしまうこともあります。
クレジットでの買い物をよくされる方は、自己破産をしなければならないような状況に陥らないよう注意して下さい。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です