佐賀県 武雄市 在住
50代 女性
借金 約550万円
借入 8社
彼女は武雄市内にある衣料品店でよく買い物をしていました。そこの店員さんから買い物に便利だからとすすめられて、彼女はクレジットカードの契約をしました。その後は、そのカードのショッピング枠を利用して買い物をするようになりました。最初は月々の返済が可能な範囲で買い物を楽しんでいました。
しかし、店員さんの勧めを断ることができず、自分の支払い可能な金額を超えて買い物をしてしまいました。そのため、月々の返済がきつくなってしまい、彼女はアルバイトをするようになりました。
アルバイト先では商品の販売をおこなっていたのですが、ノルマが課されていました。そのため彼女はノルマを達成できない時はカードで購入して何とかノルマを達成するしかありませんでした。
しかし、このような状況では、いくらアルバイトしても、ノルマのために高額の商品を購入せねばならないため借金がいっこうに減らず、むしろ増えていく一方でした。
これでは何のために働いているのかわからないと、彼女はアルバイトを辞め別の仕事につこうとしました。しかし、このころには既に支払いを続けていけるような支払い金額ではありませんでした。
そこで、借金のことをどうにかする方が先だと考え、当事務所に借金をどうしたらよいかと相談にいらっしゃいました。
彼女は最初、自己破産のことは全く考えておらず、なんとか返せるように貸金業者と調整してもらいたい、とのご希望をお持ちでした。
貸金業者と支払方法の見直しを行うことは任意整理と言いますが、支払金額を減額することは基本的に難しく、ある程度の支払い能力がある場合でないと現実的ではありません。彼女の場合も支払方法を見直したとしても、とても支払いを継続していける状況ではありませんでした。
そこで、彼女に、一からやり直すためには自己破産をする他ないのではないかとお話させてもらい、家族で話し合ってもらうことにしました。
家族会議の結果、今後のためには自己破産をする他ないということになったようで、自己破産の依頼を受けることになりました。
今回の借金の原因はクレジットカードによるショッピングがほとんどで、カードの取引明細だけをみると浪費と言われてもやむを得ない状況でした。浪費が原因と捉えられてしまうと、管財事件として取り扱われてしまう可能性が高くなってしまいます。
そこで、主なショッピング利用は仕事上のノルマとして避けられないものであったこと、会社のノルマ達成のためにショッピング利用をしてしまったことを反省していることを文書として彼女に書いてもらい、それを裁判所に提出し、実際は浪費とまではいえない状況であったことを理解してもらうことにしました。
そうしたところ、裁判所がそこまで悪質ではないと判断してくださったのか、管財事件ではなく、同時廃止事件としてすすめていただけました。
もちろん、その後無事免責まで認めてもらえることができました。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です