佐賀県武雄市在住
60代女性
借金約260万円
借入3社
彼女はもともと息子さんと一緒に生活していました。
ある日、その息子さんに借金があることが発覚しました。借金の督促の電話があったからです。その日から毎日のように借金の督促の電話や手紙が来るようになり、息子さんと借金のことについて話し合いをしました。その結果、息子さんが多数の消費者金融業者から借金をしていたことがわかりました。
息子さんは働いていましたが、支払いが行える状況ではありませんでした。この時、弁護士に相談に行き、息子さんの自己破産のアドバイスを受けていれば彼女自身が自己破産をする必要はなかったかもしれません。
しかし、彼女はその時、自己破産のことなど頭に浮かばず、自ら借り入れをして息子さんの借金を返済することにしました。
その後、息子さんとは借金のことで折り合いが悪くなり、息子さんは出ていってしまいました。ですが、彼女には借金が残っています。彼女は少しずつ借金の返済を長い期間をかけて行っていました。
しかし、それもできなくなってしまいました、彼女が病気になり、働くことができなくなってしまったからです。
もうどうにもできないと、自己破産をしようと当事務所に相談にお越しになりました。
働くことができず、年金だけでは、とても支払うことができる状況ではありませんでした。
今までなんとか頑張って返済をしてこられていたようですが、自己破産をするしかないと言わざるを得ない状況でした。
彼女には免責不許可事由と考えられる事情も特になく、同時廃止手続ですすむことが予想されました。
そこで、もう十分頑張ったと思いますから、借金のことを考えて生活しなくていいようにしていきましょうと話しをし、自己破産の依頼を受けることになりました。
自己破産の申立てを行うと当初の予想通り同時廃止事件として手続をすすめてもらえることができ、免責まで認めてもらえることができました。
彼女と話しをしていた中で彼女は、「なぜ息子の借金がわかったときに、弁護士に相談して自己破産をしなかったのだろう」と非常に悔やまれていました。そうしておけば、今まで借金の返済に使ってきた分を貯蓄することもできたでしょうし、余裕のある生活を送っていくことができたでしょう。
借金をしても、自己破産すればいいと簡単に考えてもらってはもちろん困りますが、借金に事情があり、どうしても返済ができなくなってしまったという場合は自己破産もやむを得ないと思います。
弁護士に相談するのは勇気がいることだとは思いますが、借金のことでお悩みの方は弁護士に一度相談されることをお勧めします。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です