佐賀県伊万里市在住
40代 男性
借金 約220万円
借入 7社
彼の借金は一本の勧誘の電話から始まりました。
先物取引の勧誘の電話でした。
彼は断っていましたが、勧誘がしつこかったため、断ることができず、会って先物取引のことを聞いてみることにしました。
会って話を聞いてみると、魅力的な話で、今ある車のローンもすぐに返すことができるのではないかと思いました。そこで彼は先物取引をすることに決めました。
先物取引を始めるとすぐに貯金を使い果たし、お金が足りなくなりました。
そこで、消費者金融から借り入れをしてさらに先物取引にお金をつぎ込みました。
取り戻さなければいけないと言う気持ちと消費者金融から借りてもすぐに返せると思っていたからです。しかし、そううまくはいきませんでした。
先物取引で借金が増えていくばかりでした。
結局、先物取引はうまくいかず、借金だけが残りました。
彼は、借金を返済するため、昼も夜も働く生活を何年も続けて、少しずつ返済をしていきました。
借金もだいぶ返すことができ、昼の仕事の収入だけで返済できるようになっていました。
しかし、突然、会社が倒産することになり、収入がなくなってしまいました。
当然、収入がないため返済することができなくなり、どうにもならない状況になってしまいました。
そこで、今までなんとか頑張って返済をしてきましたが、自己破産をするしかないと覚悟して当事務所にお越しになりました。
彼が当事務所にお越しになったとき、次の就職先もみつかっておらず無職でした。
当然、支払いを行っていくことができる状況ではありませんでした。
しかも、実家で生活していたわけではなかったので、今後の生活も危うい状況でした。
そこで、借入先に当事務所から自己破産で依頼を受けた旨の通知を送り、返済をストップしました。
そして、貯金と親族の援助で仕事先がみつかるまでなんとか生活を行うようにしました。
このようにして、いったん落ち着いてもらいました。
落ち着いてもらった後、就職活動を続けてもらいました。
無職のままでは自己破産によって借金をなくすことができたとしても、結局収入がなければ同じことを繰りかえすことになってしまうからです。
それと並行して、自己破産の準備を徐々に行っていき、自己破産の申立てを行いました。
自己破産の申立てを行ったころ、ちょうど仕事先もみつかり、彼の今後の生活の見通しもたつようになりました。そして、自己破産の手続きも順調にすすみ、無事免責まで認められました。
先物取引など金融商品はギャンブル性が高く、資産を増やすことができる場合もありますが、うまくいかず資産を失ってしまう方、さらには借金まで作ってしまう方までいらっしゃいます。
金融商品をすることがいけないとはいいませんが、借金を作らない範囲で行うようにして下さい。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です