佐賀県 武雄市 在住
30代 男性
借 金 約3300万
借 入 4社
彼が自己破産をすることとなってしまったのは養育費の支払いが要因の一つとなっています。
ある日突然、奥さんが子供を連れて家を出て行ってしまいました。その後、何度も話し合いを重ねましたが、全く話し合いがうまくいかず、最終的に離婚をすることになりました。
離婚の際、養育費の支払いについて何度も話し合いも行いました。住宅ローンの返済もあったため、とても支払うことができる養育費の金額ではなかったからです。しかし、彼の収入がよかったため、養育費の支払いは彼にとって生活をしていくうえで非常に厳しい数字になってしまいました。その後、彼は住宅ローンと養育費の支払いでいっぱいいっぱいの生活を送ることとなってしまいました。さらに、不運が続きます。職場が不況の影響を受けて、残業をすることが難しくなり、給料まで減ってしまったのです。彼は、住宅ローンと養育費の支払いのため、借り入れを徐々に増やしていくこととなってしまいました。
最終的には借金が増え続け、返済が困難となり、自己破産をするしかなくなってしまいました。そして、当事務所までご相談にお越しになりました。
彼の収入は住宅ローンの返済と養育費の支払い、をするとほとんどなくなってしまう状況で、とても生活できる状況ではありませんでした。住宅を売却して、住宅ローンを完済できないかと検討しましたが、住宅を売却しても、ローンが数百万残りそうでした。そこで、自己破産をして借金を清算し、安心して養育費を支払っていく状況を整える方がよいだろう、ということとなり、自己破産の依頼を受けることとなりました。
通常、自己破産をされる方が住宅を所有している場合、管財事件となります。今回はそのことを念頭に入れつつ、できるだけ現在の住まいに生活をし続けながら、自己破産の準備を進めていくことととしました。
自己破産の申し立てをした後、予想通り、管財事件となりました。ただ、彼には免責不許可事由となるような事情はなかったため、住宅の処理が済んだことで、無事、自己破産を認めてもらうことができました。
今回の事例のように、離婚が要因となって、自己破産までしなくてはならなくなってしまうような場合もあります。離婚をする際には、今後の生活も十分に検討して、可能な状況であれば、夫婦で話し合いをするようにしていただければと思います。
※中高年世代は40代~50代、シニア世代は60代以上です